振付 = ナッチョ・デュアト( Nacho Duato )
音楽 = フランツ・シューベルト( Franz Schubert )
サンドラ・ブラウン( Sandra Brown )
マキシム・ベロチェルコフスキー( Maxim Belotserkovsky )
パロマ・ヘレーラ( Paloma Herrera )
アンヘル・コレーラ( Angel Corella )
サラ・マウ( Sara Mau )
キース・ロバーツ( Keith Roberts )
ジュリー・ケント( Julie Kent )
ウラジーミル・マラーホフ( Vladimir Malakhov )
ナッチョ・デュアトの新作。
8人のダンサーたちは全員肌色のぴっちりした衣装を身にまとい、薄暗い照明のもとで全裸のように見える。女性たちはきっちりシニヨンに髪をまとめ、装飾品は一切つけず、とてもナチュラルな感じ。
舞台の右奥に上から黒い幕が下がっており、下部は鯉のぼりの吹流しのように細かく切れ目が入れられており、ダンサーたちの出入り口となる。上部にはダンサーたちのアップ写真や、踊りの一場面が次々とスライドで映し出され、スクリーンとして使われていた。
音楽はシューベルトの音楽を寄せ集めたものを、それぞれ一台のピアノとチェロで演奏。総じて、心地よいものが多かった。
私はコンテンポラリー作品が全く分からないのだが、受けた印象は「穏やか・ナチュラル・優しい」といったところか。とにかく、照明が暗く、音楽が気持ち良く、踊りも流れるような滑らかさだったので、見ていてリラックスできたのを覚えている。振付は、女性の額に男性が手の平をあててサポートしたり、床を転がりながら登場したりとおもしろいものもあった。
振付 = ヴィクトール・グソフスキー( Victor Gsovsky )
音楽 = フランソワ・オベール( Fran
ABTの春のシーズンで、とても素晴らしかったので、再度行ってしまった。
同じペアだが、前回の方が二人とも良い出来だったと思う。前回は、ほどよい緊張感と華やぎと余裕があって、燦然とした輝きが最初から最後まで放たれていたのだが、今回は素晴らしかったことには違いないが、何かが欠けている気がした。(席が悪かったのも一因かも)
ジャフィは、ソロの連続プリエのところで、音楽に合わせるのがやや大変そうに見えた。
しかしながら、二人がかもし出すエレガントな雰囲気には、毎度のことながらため息を誘われる。
二人の衣装は、春と同じく黒白のパレデスのデザイン。休憩をはさんで、続けて出場のマラーホフは、「ウィズアウト・ワーズ」の時はストレートだった髪をカールさせていた。(これを踊るときは、カールに決めているのね)
振付 = ケネス・マクミラン( Kenneth MacMillan )
音楽 = セルゲイ・プロコフィエフ( Sergei Prokofiev )
ジュリエット = パロマ・ヘレーラ( Paloma Herrera )
ロミオ = アンヘル・コレーラ( Angel Corella )
私が今まで見た中で、一番元気なロミオとジュリエット。
ヘレーラのジュリエットは、以前キース・ロバーツとのコンビで見たが、コレーラとの方が相性はいいようだ。
アンヘル・コレーラのスピンはド迫力。凄いというしかない。ここはロミオがジュリエットに向かって「君が好きだーーーーっ!」と気持ちを訴えるところなので、どのダンサーも熱烈な回転を披露するものだが、彼の回転は速さといい、安定感といい、最高の部類に入るだろう。
ただ、二人とも元気がいいのを通り越して、威勢がいいという方がぴったりな気がする。少年少女の初恋、とても若い人の恋という意味では、よく表現されているが、もう少し甘やかな情感がある方が私は好き。
振付 = ジェローム・ロビンズ( Jerome Robbins )
音楽 = レナード・バーンスタイン( Leonard Bernstein )
水兵 = ホアキン・デ・ルース( Joaquin de Luz )
ジョン・ガードナー( John Gardner )
ホセ・マニュエル・カレーニョ( Jose Manuel Carre
やはり、この作品はおもしろい。コミカルな要素とテクニックをアピールする部分が随所にちりばめられており、それらが軽妙なリズムにのって運ばれていくので、全くあきることがない。
最もアクロバティックな踊りを見せる第一の水兵にデ・ルース。私は昨年この役をコレーラで見たが、デ・ルースもほとんど見劣りしない出来。また、彼の天真爛漫な笑顔は、とてもかわいい。つられて、客席で微笑んでしまった。(あの跳躍と笑顔は、コレーラ家一門の伝統なのか?)
ガードナーとカレーニョは昨年と同じ配置。ガードナーはムーディなソロは良かったが、終盤では他の二人と比べて少し苦しそうに見えた。カレーニョは何から何まで本当に素晴らしかった。
ブラウンとケントも同じ配置。ケントの美しさは光り輝くよう。
二人の女の子が怒って店を去ってしまうまで、5人の息はよく合っていて、お芝居としても良かったと思う。
開演5分前に、エントランス付近をぶらぶら歩いている(?)ミッキー・マッケンジー氏を目撃。(何かご用があったんでしょうが、いいのかしら?) いつものように、この日もカジュアルな装いでした。